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東京都の檜原村 -小沢式三番-

2016年9月、東京とは東端の檜原村の小沢地区の式三番を見に行きました。

 

9月にはこの地区周辺の神社で獅子舞がそこかしこで奉納されている。

東京というと、テクノロジーとトレンドの発信地というイメージですが、村や離島には日本の伝統芸能が残っている。継承されてきた伝統や文化が一気に切り替わるものではなく、徐々に移り変わることが分かる。

 

この小沢地区の式三番、東京都の無形文化財に指定されているそう。

コミュニティセンターの舞台では、能楽の「翁」から起こった式三番が行われる。貴人の寿命長生を祈り国家安泰を舞らしい。他の地域の神楽や伝統芸能と同じく、以下の慣習があるそう(by 説明書)

  • 別火:女性の手を借りず自分自身で食事を準備すること。7日間。最近はしないらしい。

  • ぶく祓い:不幸があった人が奉納する場合「ぶく祓い」と呼ばれる身の浄めがある。

  • 禊:身を清め、清杯の式が舞台で行われる。

→確か福井県の水海の能舞を見に行った際には、別火を行い3日間はトイレもいかない、と教えて頂いた。そして長野の遠山郷の霜月祭りの際には、ぶく(身内に不幸があった人)は神楽に参加できない、と言っていた。

 

コミュニティセンターの運動場では、さららの楽器を演奏する女性が四角く舞庭を形作る。

その中を、獅子舞が三人一組で一人一頭の獅子を演じられる。一人が一頭、太鼓を腰にまき鳴らすことは、武蔵野の芸能の特徴らしい。

 

集まった観客や演者はみなつながりがあるようで、そこかしこであいさつが交わされる。

 

四季折々の神事や技能、お祭り、氏神を中心とする集落社会、から、人間がどのような社会を構築しているのか考えさせられる。

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